雑記 さよならはハードモード
挨拶が苦手だ。
特に、別れ際の挨拶が苦手だ。
相手を違和感を与えることなく、さよならをこなすのは、僕にとってなかなか難しい。
友達と二人で帰るとき、別れる交差点が近づくとソワソワする。
どのタイミングで「お疲れ様」と言おう。
いつから相手の顔を見て、どんな表情で別れを告げればいいんだろう。
やっぱり相手が進路を変更してからがいいだろうか、それとも先手をとって声をかけたほうがよいだろうか。
その時が近づくほど僕は緊張する。
一瞬の大仕事に取り掛かるのだ。
相手と会話しつつも、言葉は頭を素通りしていく。
身体全体が交感神経支配に傾いていく。
コンビニを過ぎて、後10m。
別れの挨拶の時が来る。
7m、5m、3m……
「おつか……ぁ」
なんてこった、相手が気を遣って遠回りしてくれた。
あと交差点3つ分は一緒にいる時間がある。
気を利かせてくれた向こうに対して、こっちはもう別れを告げる気マンマンだったのだ。
もうなんて顔したらいいか、分からない。
小声で「あっ、ありがと」なんて情けない声をあげて、出しかけた自転車のスピードを落とす。
なんとも言えない空気感が二人の間についてまわる。
結局、確実に友人と道を違えるところまで一緒に行く。
途中なんとなく会話をしながら時間を潰す。
そして、別れる瞬間、何食わぬ顔をして「お疲れ様~」を発す。
任務完了だ。
ミスもあったが、最終的にそこそこ綺麗な締めを出来たのではないだろうか。またこの経験を次回に活かそう。
なんて考えても、また次回は次回で、さよならを言うのに滅茶苦茶緊張するのだ。
しかし、冷静に考えて、挨拶はコミュニケーションだ。自分よりは相手の為にするものだ。
相手との関係を円滑にする為のものであって、自分が社会に適応する為の試練ではない。
相手のことを自分より先に考えられるなら、上のような悩みを起こらないだろう。
自分がどう思われるかに固執するから、無駄に緊張するのだ。
挨拶は相手の為、忘れずにいたい。忘れずにね。
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