医学部受験に才能でなく努力だけで合格する勉強法①
こんにちは、ワタベラマナです。
今回から何回かに分けて、僕の経験に基づいた、医学部受験の勉強法の記事を書いていこうと思う。
(動機はアクセス欲しさだが)読んだ時間に報いる価値は保証するので、医学科志望の受験生はぜひ目を通してほしい。なんとしても医学科に受からなければならないあなたの役に立てるだろう。
というか別に医学部でなくても、もはや受験でなくても、勉強全体に使えると思えるので、受験生以外も読んでほしい(CBTや国試勉強にも使えるのでは)。
勉強法をまとめるにあたって、才能がなくても努力だけで合格に至れるものを目指した。もちろん、才能はあるに越したことはない。しかし、僕は特出した才能がなくても医学科には合格できると思う。努力から最大限の効率を生み出せば、才能にも勝てるはずだ。だから、その手段として「努力と思考法でなんとかなる」勉強法を考えた。対応範囲は地方国公立医学科レベル~地方旧帝医学科レベルである。
記事の順番として、「毎日の勉強を効率的に進めるための考え方」と「勉強計画など全体的な事項」と「科目や分野ごとの具体的な勉強法」に分けて書いていこうと思う。というわけで、今回はこの勉強の基本的な方針や考え方について書いていく。
受験勉強の3要素
受験勉強というのは、大きく3つの要素に分けられる(医学部受験に限らず)。この3要素を順番にこなすことで問題が解けるようになる。そして、3つの要素を理解し、「自分が今どの要素を鍛えるために勉強しているか」を意識することで、勉強の効率を大いに上げることができる。これが、この勉強法の大きな方針である。以下に3要素を示す。
①暗記/理解
②パターン化
③思考/実践
それぞれの要素について説明する。
暗記/理解
暗記は、そのまま、知識を覚えることである。英単語、英文法、古文単語、古文法、周期表、数学の定理など。受験勉強には覚えなければならないことがたくさんある。当然であるが、暗記は非常に重要である。暗記事項を覚えてなければ、問題を解くスタート地点にすら立てないからだ。たとえば、英単語も知らないのに英語の文章の要約するのは不可能だし、数学の定理を覚えておかなければいくら考えても問題は解けない。
また、理解とは、各科目ごとの基礎的な論理や事項を自分なりに納得して覚えることである(多くは理系科目)。たとえば、物理で波の問題を解くには波の性質を理解しる必要がある。また、化学の熱力学で化学反応時に熱がどんな役割をもっているのか理解しなければ、いつまでたっても適当に問題を解くはめになる。それでは安定した点はとれない。
つまり、暗記/理解というのは受験において前提条件であり、頭に入れておかないと受かりようがないのだ。暗記の際はや新しい分野に入る際には、それを頭の隅に置いてほしい。
どう暗記/理解したらいいかは、また各科目ごとに載せる。暗記に関しては、基本的には書いたり口に出して無理やり覚えるしかない(か語呂合わせ)。しかし、ここで一つ効率的な覚え方を紹介しておこう。
それは、「問題との関連づけ」である。人間はただ覚えただけでは忘れやすい。しかし、なにかに関連付けると、覚えやすいし忘れにくい。そこで、問題演習中に暗記不足で間違えたときは、必ずそれをおざなりにするのではなく、その場で覚える時間を取ろう。頭のなかで、暗記事項とその問題を繋げて覚えると忘れにくい。また、覚えるとき、問題に出た暗記事項だけでなく、関連する暗記事項も覚えようとすると効率がよい。
上のようにどんな手を使ってもいいから暗記事項や基礎論理・事項は頭に入れる必要がある。
パターン化
僕の勉強法において最も重要なのは、この「パターン化」である。
パターン化とはなにか。
大学受験の出題範囲は、広大だが有限である。つまり、出題される問題も大まかには限られているのだ(東大京大はそう簡単ではないかも)。
よって、各科目ごとの問題の出題パターンを覚えることで、 完全にブラックボックスだった問題の内容が、ある程度明確に見えてくるようになる。「この問題は、問題集のあの問題と同じ種類の問題だな。では、~~することで解けるに違いない」と気づくことができれば、おのずと解答も近い。
(特に理系科目で)まったく分からない問題というのは、「見たことがない種類の問題なので、解き方の検討が全然つかない」となることが多い。例題を多く解き、なるべく多くの出題パターンを頭に入れることで、まったく分からない問題を減らし、解答中の思考時間を大いに減らすことができる。
たとえば、数学における軌跡の問題はパターン化の最たるものである。「(式の与えられた)円周上を動く点Pと原点Oとの中点Mの軌跡を求めよ」という問題では、「点Pが円の式を満たす」、「Mの座標を点Pを用いて表す」、「式変形し円の式に代入することで軌跡を求める」というのが問題を解くパターンである。
ほかにも、化学の炭酸ナトリウムの二段階滴定の問題では、炭酸ナトリウムから炭酸水素ナトリウムが発生する第一段階反応と、炭酸水素ナトリウムから二酸化炭素と水が発生する第二段階反応があり、これを利用して問題を解くのがパターンである。
これらのパターンを知らなければ軌跡の問題や二段階滴定の問題は絶対に解けないし、知っておけば悩むことなく問題に取り掛かることができる。このように問題をパターン化して頭に入れておくのは、受験勉強で非常に重要である。
暗記/理解ができたら、次は問題(とくに例題)をいくつか解いて、「それらの問題に共通するパターン」を掴もう。そうやって、パターン化した問題の数を増やすことで、模試や本番で対応できる問題を増やすのだ。
問題を解くときには「この問題はどのようなパターンから出題されているのだろう」という意識を常に持とう。そうすること(パターン化)で、1つの問題を解くだけで他の同じパターンの問題がたくさん解けるようになる。パターン化の意識は勉強の効率を大きく上げる。そうすることで、才能でなく、努力だけで勉強の成果を生み出すのだ。
思考/実践
思考/実践とは、解答に至るための最後に必要な要素である。
暗記/理解で問題を解くのに必要な準備はバッチリ、パターン化によって前解いた問題と似たパターンの問題だと分かった。しかし、それだけでは、問題を解けない可能性がある。
なぜなら、問題ごとに特有の要素があり、それについてはパターン化できず、その都度考えるしかないからだ。また、理系科目の計算など、他にもパターン化だけでは対応しきれない部分もある。(パターン化は本番における思考/実践の負担を減らすために行う)
それらをカバーするための勉強が、思考/実践である。
思考/実践は基本的に、パターン化を終えたあとに、実践練習として問題を解いていくしかない。問題ごとのパターン化できない不透明な部分への対応力をつけるのである。
また、思考/実践は暗記/理解の再確認や、パターン化した問題のアウトプットの練習にもなるので重要である。
思考/実践は、基本的には問題演習をすればよい。しかし、どうも上手くいかないとなった場合は、暗記/理解やパターン化が足りていないのである。一端そちらの復習をしよう。とくにセンター試験の理科は本質的な理解が重要である。解けない場合は教科書まで立ち返ろう。
まとめ
受験勉強に大切なのは、以下の3要素を順々にこなしていくことである。
①暗記/理解
②パターン化
③思考/実践
まず、暗記/理解をすることで、問題解くのに必要な要素を覚え、また分野の本質を理解する。
次に、パターン化により、例題などを解き出題パターンを覚えることを繰り返すことで、対応できる問題の種類を増やす。
最後に、実際に問題を解く過程で、パターン化だけでは対応できない部分への思考/実践能力をつける。また、本当に暗記/理解できているのか、覚えたパターンを実際に問題に活用できているか確認する。
この3つの過程を経ることで、入試問題が解けるようになる。
実際のところ、ここまで僕は受験勉強のやり方について当たり前のことしか言っていない。しかし、世の受験生はその当たり前を理解せずに、「とりあえずがむしゃらに勉強しとけば合格する」と思っているのではないだろうか。がむしゃらに勉強することは否定しない。しかし、適当に勉強するだけでは、あまりに効率が悪すぎる。
勉強をしている際には「今自分が3つの要素のどれを目的として勉強しているか」を常に意識しよう。「取り敢えず問題を解いてみてるだけ」と「問題を通して同じ分野の問題に通じるパターンを覚えよう」とでは、どれだけ効率が違うかは想像に難くない。
医学部医学科受験生は以上の3要素を常に頭の片隅に置いて勉強しよう、というのが今回の記事の要点である。
次は勉強の計画について書こうと思う。それでは、また。
ワタベラマナでした。長文読んでくださりありがとうございました。
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