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ワタベラ雑記帳

メンヘラ雑記。生きづらさ考察、創作、本、映画、音楽。

Watabera Miscellaneous Notes

さよなら、鈍い感受性

【書評】非道に生きる/園子温

 

 

 

 園子温さんの『非道に生きる』を読んだ。

 

 園子温さんは僕が好きな映画監督で、『ヒミズ』『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』などの作品を世に出されている。

 

 園さんの映画は、従来の日本映画とは違った手法で撮られることが多く(『地獄でなぜ悪い』『TOKYO TRIBE』)、最初は戸惑ってしまう。けれど、その思い切った演出のなかに、人間の「むきだしの部分」が切実に描き出されている。それが、僕が園さんの作品を好きな点だ。

 

 この『非道に生きる』は、園さんの自叙伝的エッセイである。園さんの幼少時の奔放ぶりから語られ、いかにして監督に道になったかが示されている。最近(2012年当時)の映画の内容について、園さん本人の言葉で解説に近いものも為されている。園子温ファンなら必読の一冊だ。

 

 『非道に生きる』では、いかにして園さんが今のような映画監督になったか、どのような思いで作品を作っているのかが、園さんありのままの言葉で書かれている。それはちょうど園子温映画と同じメッセージの伝え方なので、ファンなら楽しく読めるはずだ。

 

 詳しくは書かないが、園さんのことを詳しく知らなかった僕は、その苛烈な経歴に驚いた。また、園さんの人生に貫かれている『非道に生きる』ポリシーに、僕は胸をうった。同じ生き方はできないけれど、『非道に生きる』気持ちを持とうと思った。

 

 というわけで、園子温の『非道に生きる』は、ファンなら確実にワクワクしながら読める本である。さらに園さんのメッセージだけとしても多いに読む価値があった。

 

 当然、園さんの映画を観ていればこの本は何倍にも楽しめる。ぜひ、『ヒミズ』『希望の国』『恋の罪』(『紀子の食卓』『冷たい熱帯魚』)あたりを観て、読んで欲しい。

 

 ていうか、みんなTSUTAYA行って、『ヒミズ』借りて、観よう!!ラストが最高なんだ!!!!